「おかあ、さん」

会うのが怖かった。
こうやってよんでも、答えてくれないんじゃないかって。
思うだけで怖かった。

けど会いたい気持ちのほうが結局は勝ってしまって、僕はいまここにいる。
あのころに比べたら体も大きくなって、声変わりもして。
お母さんが『かわいい』って言ってくれた僕は、どこかへいってしまった。
変わってしまったら、お母さんは僕を嫌いになってしまうかもしれないって泣いたのはいつだっただろう。
リビエルもアロエリも、そんなことあるはずないって、いったけど。
でも、こわいよ。

ドアを開けた手はまだ震えていて、答えが聞くのが怖い僕は下手をしたら今すぐその手で両耳をふさいでしまいそうだった。

「おかえり、コーラル!」

だから僕は、お母さんが驚いている顔も、その間の時間なんて感じることもできずに、ただその声だけを聞いた。
お母さんよりも大きくなってしまった僕を、まだ抱きしめてくれて、ああ、どういったらいいのか。


両翼を広げて、今すぐ世界の果てまで飛んでいきたいほどに、うれしかった!!