いじめっ子だなんだと不名誉極まりない言葉の数々を今すぐ撤回しろ、つか聞いてんのか?
ただでさえ情けないっつーに、余計情けなく見せてどうする気だ。
は?何言ってるんだよ、大体全部お前の責任。
自業自得だろ?


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とりあえず、ウルルから浦原が粗悪品を誤って服用したことが原因で幼児化したと聞いた俺はここぞとばかりに浦原でウサを晴らした。
テスト明けの開放感、加えてすっきりとした気分を味わった俺は本格的にいじけはじめた浦原を慰めてやることにする。

「どうせ皆アタシのことなんてどうだって良いんスよね、どーせ皆この姿を見て間抜だって嘲ってるんだ・・・・」

畳の上に指で『の』の字をかきはじめ、ジメジメとした陰鬱な空気と極小サイズの低気圧をひきつれた浦原はもうウルルの手にも負えない。
いいこですからねー、と慰め・・・というか哀れみ(にも聞こえる)の言葉も既に届かず部屋にきのこを大量発生させている。

「浦原」

俺が呼ぶと向けていた背が小さく揺れた。


「うぅ・・・」

「悪い、言いすぎた。だからさっさと機嫌直せ」

ずっとそんな調子でいられると調子が狂う、そう付け足すと浦原の涙が引込んだ。
単純なヤツ。

「くっ、黒崎さぁ〜〜ん!!!」


両手をがぱっと広げて方向転換した浦原は、ちんまい体全体で俺にタックルをかましてくる。
普段からよくやられてはいるが、体が小さい分感じるダメージはほぼゼロだ。
ついクセで身構えてしまったが、腕にすっぽり収まるサイズは慣れないながらも悪くは無い。
中身が浦原だと分かっていても、見た目子供の姿だと本気で殴れないし。

「・・・・あたしお邪魔みたいですから失礼しますね」

どこをどうみたらお邪魔なシーンになるのかは全く不明だが、ウルルはススス・・と音も無く襖をあけて一歩踏み出した。
ちょっと待て、頼むから『コレ』と二人きりにするな・・・と言いかけたときだ。


「きゃうっ・・・」

ウルルは一歩踏み出した足をズリながら綺麗にコケた。
なんとも見事に、頭から。
どん、とやけに大きな音がしてウルルは勢いのついたまま廊下で前転した。


「痛い・・・・」

「馬鹿者っ、痛いのはこっちじゃ!!さっさと退け!!」


ウルルの体の下から聞こえてくる声は、尋常じゃない様子でよくみればウルルの背中から黒い尻尾が飛び出ている。

「あ、夜一さん」

「一護っ、見てないでさっさと手を貸せ・・・、死ぬ・・・!」


窒息死、いや圧迫死?どっちにしろ自分の世話になった人が(今は猫ダケド)そんな死に方をするのはぜったいに嫌だったので廊下に転がったウルルを抱き上げた。


「・・・・ダイジョブ、か・・・・・?」

「そう見えるか・・・?」

推測するに、襖の向こうまできていた夜一さんのしっぽを踏んだウルルがすっ転び、バランスを崩してそのまま夜一さんを下敷きにした・・・と。


「あー、痛そうっすねぇ。テッサイ呼んで治してもらいましょうか?」


ちょっと目を離したすきにすっかり機嫌の直った浦原がトコトコと隣にやってきていた。


「・・・・・・・」


あ、夜一さんが絶句してる。
瞳孔ちょっと細くなったぞ。


「あ」

あ?


「阿呆か貴様ーーーー!!!!!!」



浦原の姿が視界に入り、それが脳に伝達されるとほぼ同時だろう。
夜一さんは全身の毛を逆立てて、浦原の顔を思い切りひっかいた。


まあ、こんなもんだろう。

だって自業自得。




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サブタイトル:浦原おまぬけ物語り
内容:ただひたすら浦原が哀れ
傾向:浦一・・・なのか?

絵はひとりエチャの産物