ふぁ、あ。

やることがない、話し相手になってくれる人がいない。
そんな夏休みの午後って、とっても暇。
眠い、けど眠りで一日を消費してしまうのは勿体無い。
ギラギラ暑い太陽に熱されたコンクリートの上を歩いてまで散歩するのも、なんだか嫌。
鉄板で焼かれているお肉の気持ち。
ん、わかりません?
・・・・・・そうですか、ごめんなさい。


今日はなんだか憂鬱。
今日は朝早くから私一人でお留守番、けど商店にはお休みの札がかかっているからお客さんも来ません。
でも、わざわざお休みにしなくてもあんまりお客さんも来ないんですけど。
だから別にお出かけしてもいいって、喜助さんも言ってくれてます・・・けど。

みーん、みーーん。
一定のリズムで鳴く蝉の声って、どうしてこんなに人を怠惰な気分にさせるんでしょう。

扇風機の微風に当りながら、畳の上に転がってると木になったみたいにその場所に根付いちゃうんですよね。
あーあー、暇だなぁ。
夜一さんもお留守だなんて、つまらない。
お掃除も終わっちゃったし、お片づけも同じく。
私のご飯はあらかじめテッサイさんが用意してくれたから何の心配も要らないし。
ご飯食べようかな、でも動きたくないんです。
どうしたらいいでしょう。
冷麦。
でもお野菜もとらないと夏太りするらしいです。
テッサイさんはちゃんとサラダも作ってくれましたけど。

うーん。
おきよう。


と、思ったところに。



「ちわー」



あ。


前言を、撤回します。


今日は、とっても良い日になりそうです。
黒崎さん独り占め、喜助さん悔しがるだろうな。