忘れると、そう約束した




……私達の技術では、進行を遅らせる事しか…


『…はは、生き残っても…俺、どちらにしろ消えんのか…』

ルーク…

『なぁ、ジェイド』
『俺が、消えたら、忘れて?』
『いつまでも待ち続ける事なんてないから』
『お願いだ。忘れて』




今でも鮮明に思い出せる、あの日の誓い。
正確には、一方的なものだったと言える。
揺るがぬ瞳と振るえる声。
何がそうさせたなど一目瞭然で、何も言えなかった。
ただ、沈黙していた。
彼は悲しげに笑みを浮かべて最後に小さく呟いた。

『ありがとう』


これが、あの時、あの場所でした、最後の悲しい約束。