小ネタ集。またの名をアホ妄想集。
※某フルメタルなアルケミストなネタがありますので、知らない方はスルーしてやってください。





1.大佐



パチンッ・・・。
小さすぎるその音がまさか戦闘を終わらせるなんて誰も予想しないだろう、普通。
その音とほぼ同時にとどろく爆音、燃え盛る炎はモンスターを炭化させるほどの強い炎だった。
風は猛く、舞い上がる橙色もいっそ鮮やかだ。
唐突に終わった戦闘に俺たち・・・いや、ガルドを拾うのに集中しているアニスを除いたオレとティアは戦闘態勢のまま動きを止めた。


「ジェ・・・ジェイド・・・?」


「はい、何でしょう?」


恐る恐るオレが呼ぶが、当の本人はあっけらかんとしたものだ。


「今・・・何やった?」


「おや、分からなかったんですか。こう・・・」


ジェイドは左手でパチン、と指を鳴らした。
一瞬ビクリとしてオレは思わず一歩退く。
けれど今度は何も起きない。


「ねっ?」


ねっ・・・て、言われても。
オレはずんずんと歩んでいって、ジェイドの右手を引っつかんだ。
右手袋には見慣れない絵図・・・というか文様が描かれていた。


「・・・これは?」

「サラマンダーですけど」


「・・・・・・」


「ほら、私って大佐ですから」



少なくとも某炎の錬金術師はこんな腹黒い眼鏡じゃない・・・と心の中で突っ込んで、ついでに元祖指パッチンの大佐に心から謝罪した。

















2.血液



『よくぞ言いましたルーク、それでこそ王家の蒼き血の流れる者です』



「・・・・・・・・」


「どうした、ルーク。いやにまじめな顔で考え込んで」


「・・・・なあ、ガイ」


「なんだ?」


「王家の血って蒼いのか・・・・?」


「・・・・・・・・はぁ!?」


「いや、前にナタリアが・・・普通人間の血って赤いよな?」


「お前・・・・・・・」


「な、なんだよ!その目は!!」


「いや・・・いいんだ。お馬鹿でも健やかに育ってくれれば・・・・!オレは、オレは・・・・!!」


「ガイってば!!だからオレはどうなのかって聞いて・・・」












3.血液・その2


「・・・・ってなことがあってな」


「まぁ、ルークの箱入りっぷりにも困ったものですわね」


「そういうナタリアだって人のこと言えないくせにぃ〜!」


「アニス!いくらわたくしが王族でもルークほど世間知らずな思考ではありませんわ!!」


「ハハハ・・・・オレはどっちもどっちだと思うんだが」


「蒼い血ねぇ・・・ルークってばとことんお馬鹿だよね〜。普通そんなこと考えないっつーの」


「そういう風に育てちまったオレにも責任はあるんだ・・・そう悪く言わないでやってくれ」


「そう・・・ですわね・・・・」


「こらソコぉ!暗くならないのっ!!ったく・・・・ああ、でも大佐は血の色緑っぽいですよね〜、THE☆宇宙人!みたいな」


「まっ・・・・、!血の色緑ですって・・・まさかそんな・・・・ジェイドが宇宙人だったなんて・・・・!」


「お、お〜い・・・ナタリア・・・・?」


「あ、そうそう。強さの秘訣は人の生き血を飲むことらしいよ〜♪」


「いき・・・っ!?」


「だあーーーー゛!!これ以上天然に余計なことを吹き込むなーーーー!!」